下町だよりBLOG
ローリスク・ローリターンの資産運用
2021年5月21日皆さんこんにちは!
効率的に資産を増やすためには資産運用が有効です。
しかし、その方法は株式投資やFX以外にもたくさんの選択肢があります。
第八回は、資産運用方法のうち「ローリスク・ローリターン」とよばれる
比較的安全な資産運用方法についてお話ししたいと思います。
1)国内銀行定期預金
ゼロ金利政策下の現在の定期預金(1年もの)の最高利率が0.25%(税引き後0.199%)です。
この利率で100万円を200万円に増やすには、288年かかります。
ローリターンではなく、ノーリターンといってよいかも知れません。
また、銀行が破綻した場合、預金保険制度により預金等が保護されます。1,000万円までという制限がありますが、ローリスクといってよいでしょう。
2)外貨預金
一般的な預金とは異なり、外国の通貨を銀行に預ける運用方法が「外貨預金」です。普通預金や定期預金など、日本円で預けるよりも高い金利を設定しているのが特徴で、為替差益を得られるメリットもあります。しかし、以下のようなリスクがあります。
① 為替変動によって元本割れしてしまう
為替レートをチェックせずに、預入時よりも円高のときに引き出しをしてしまって円ベースでの元本割れが発生してしまいます。
② 外貨普通預金を円にして出入金を頻繁に行い手数料がかさんでしまう
円預金の感覚で気軽に出し入れをすると、その都度預金から為替手数料が差し引かれ、利益がなかなか出ない、利益が減ってしまう、さらには元本が目減りしてしまう可能性もあります。
③ 為替差益による雑所得の申告を忘れてしまう
外貨預金の為替差損益は、税法上で雑所得として取り扱われるため、原則、確定申告が必要です。また、為替差損は雑所得から控除することができます。
④ 複利と単利を勘違いして、思ったような利息を得られない
外貨預金の魅力の一つに金利のよさがありますが、金利には「単利」と「複利」があり、どちらが適用されるかは商品によって異なります。
⑤ ペイオフの対象外であることを知らず同じ口座に多額の預金をしてしまう
外貨預金は、ペイオフの対象外とされています。金利のよさだけに目を取られて、一つの金融機関に多額の外貨預金をするのは避け、万が一の事態を想定して複数の金融機関に分けておくことがリスクを避ける上でも必要です。
3)生命保険・傷害保険等
病気や事故によるケガなどを保障する「保険」も資産運用のひとつです。本来であれば大金を必要とする場面でも、対象の保険に加入していると一部または全額をまかなえます。万が一の事態を想定して加入を決断する方もいるでしょう。
保険会社が破綻したり保険を利用しなかったりした場合は掛金を失う結果になりますが、病気・災害・死亡といった理由で経済的負担が増加するリスクは軽減できます。
ただ、もしものときのためのお金を貯蓄で準備できており、そのお金を使わずに置いておける人
であれば、保険は必要ないといえるでしょう。
4)債券投資
「債券」は、国・企業に投資することで収益化する運用方法です。
国が発行する債券が国債、会社が発行する債券が社債です。国債と社債においては個人向けの債券も多数発行されているため、投資が初めての方でも挑戦しやすい方法といえるでしょう。
元本が割れるリスクがほとんどない点が特徴です。元本を保証する仕組みの債権もあるため、ローリスクを重視したい方に適しています。
ただし、値動きの大きいケースや金利上昇や信用低下リスク、海外債券の為替リスク等もあり、
ノーリスクではありません。
5)金投資:ローリスク・ローリターン
世界的に一定の価値をもつ金(ゴールド)を活用する方法が「金投資」です。国が破綻したときなど価値がゼロになる可能性がある日本円を、金に換えて所有することで資産を守ります。
万が一日本円の価値が著しく低下した場合でも資産を維持しやすい運用方法です。
デメリットとしては、利子や配当といった定期収入がなく、また購入・売却に手数料が必要となる点です。
また、管理する場合のコストとリスク(紛失・盗難リスク)、金地金などで購入する場合は、盗難や紛失リスク、または管理するコストも必要です。
次回は、資産運用方法のうち「ミドルリスク・ミドルターン」とよばれるものについて
お伝えしたいと思います。
ご質問、ご相談等がございましたら、お気軽にご連絡ください。