下町だよりBLOG
財務諸表(4)
2024年4月21日『下町の大家さん』担当の株式会社奥野住販、奥野と申します。
不動産特定共同事業を含む資産運用についての情報をお伝えしています。
前回では、「貸借対照表」についてご説明しました。
今回は、財務諸表の3つ目、「キャッシュフロー計算書」についてご説明します。
【キャッシュフロー計算表】
キャッシュフロー計算書は「会社のお金(キャッシュ)の流れ(フロー)」を表す資料です。
英語にしたときの「Cash Flow statement」から「C/F」と略します。
損益計算書と貸借対照表があれば、会社がどれだけ儲かっているかがわかります。
なぜキャッシュフロー計算書は必要なのでしょうか。
損益計算書上では黒字でも、手元に現金がなくて支払いができず倒産してしまう、
「黒字倒産」ということがあります。
なぜなら、売上があっても、お金が入金されるまでの期間は手元に現金がないからです。
キャッシュフロー計算書を見れば、会社に現金があるのかがわかります。
キャッシュフロー計算書は以下の3つからできています。
① 営業キャッシュフロー
② 投資キャッシュフロー
③ 財務キャッシュフロー
それぞれ見ていくことで、会社の現金がどこから来て、何に払っているのかがわかります。
① 営業キャッシュフロー
営業キャッシュフローは「会社の本業でどれだけ現金を稼げたか」を表します。
したがって、営業キャッシュフローが黒字かどうかは重要です。
営業キャッシュフローで赤字が続いている会社は、本業で現金を儲けられていません。
現金を本業以外の借入金などで調達していれば、かなり危険な状態といえます。
② 投資キャッシュフロー
投資キャッシュフローによって、会社が何にお金を使ったかがわかります。
設備投資など、将来に向けて会社がお金を使っていればマイナスになります。
一方で、投資キャッシュフローがプラスの場合、土地や有価証券を売って現金化しています。
会社が資金繰りに困って資産を手放した可能性もあります。
③ 財務キャッシュフロー
財務キャッシュフローを見ると、会社がお金を調達した方法がわかります。
借入金や社債発行などでお金を調達したらプラスに、
借入金を返済したり株主に配当金を払ったりするとマイナスになります。
優良企業では借入金を減らして株主に配当を払うのでマイナスになる傾向があります。
また、成長途上の企業は設備投資のために借入をしがちで、プラスになる場合もあります。
財務キャッシュフローはマイナスだから良い、プラスだから悪いとは一概に言えません。
今回は「キャッシュフロー計算書」についてまとめました。
次回はキャッシュフロー計算書を用いて、企業の経営状態を確認してみましょう。
ご質問、ご相談等がございましたら、お気軽にご連絡ください。
誠心誠意ご対応いたします。
今後とも、下町の大家さんをご愛顧ください。